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文をつなぐ「て/で」の用法
次の文を勉強したことがありますね。
朝起きて顔を洗って、ご飯を食べる。
あの人は頭がよくてハンサムです。
この「て形」は文章をつなぐのに使われますが、
「て形」そのものには特別の意味はありません。
「て」の前の部分の内容と「て」よりあとの部分の内容との
関係によって「て形」にはいろいろな意味がでてきます
今月は「て」でつながれた文について勉強しましょう。
1. 並列
「そして」に置き換えられる。順序は問題になりません。
- 今日は風が強くて寒い。.
- 彼女はかわいくて元気で人に親切です。
- ニュースは早くて正確でなければならない。
- 彼女は30才で独身だ。
- きのうは踊って歌って友達と楽しく過ごした。
2. 順序
二つ以上の出来事が引き続いて起きる時に使います。
前の出来事はいつも後の出来事より先に行われます。
前の文と後の文の主語は同じ人でなければなりません。
- ex,) *(私は)友達のうちへ行って、
(私は)一緒に食事をしました。(○)
- 前の文と後ろの文の主語が違う次のような文は
不自然です。
*(私は)友達のうちへ行って、彼はいませんでした。(×)
文の最後の動詞の時制が文全体の時制を決めます。
- Ex)*朝起きて、顔を洗う。
* 朝起きて、顔を洗った。
*学校へ行って、友達にあった。
* 電話して都合を聞いて、彼を訪ねた。
* 明日彼女は友達と会って、映画を見ようと思っている。
後ろの動詞がずっと続いている状況を表している場合
「て」は「〜以来」の意味を含んでいます。
- Ex)* 彼女が来日して、3年経つ。
*結婚して、、大阪に住んでいる。
3. 原因、理由
前の出来事が原因や理由を表し、
後ろの出来事はそれによって引き起こされる結果を表します。
- 木から落ちて、骨を折った。
- 今朝彼は寝坊して、学校に遅れた。
- 用事があって、今日は行けません。
日本に来たばかりのときはことばがわからなくて、
困りました。
- 一日中忙しくて、
とても疲れた。
- 雨に降られて、かぜをひいた。
- 暑くて、寝られない。
- あなたに会えて、うれしいです。
- あなたに会えなくて、残念でした。
- そのニュースを聞いて、みんなびっくりした。
- 料理がおいしくて、食べ過ぎてしまった。
# 3の使い方にはさまざまな制限があります。ですから、
「て形」では「から」や「ので」のように理由なら何でも
使えるわけではありません。
# 意志を含む表現(意志、命令、依頼、許可、禁止、要求)は
「て」後ろには使うことができません。
- Ex)* 暑くて泳ぎに行きたい。(×)
- *暑いから泳ぎに行きたい。(○)
# 2の順序と同様、前の文の行為は後の文の行為より先に
行われる。
- *明日テストがあって、
今日は勉強しなければならない。(×)
- *明日テストがあるので、今日は勉強しなければ
ならない。 (○)
4. 手段、方法
徹夜して仕事をすませた。
うちから駅まで歩いて30分かかる。
昔の人は木をこすって火を起こした。
5. 対比・逆説
バナナは黄色でりんごはあかい。
中国は広くて日本は狭い。
父は銀行員で母は会社員だ。
金さんは韓国料理をつくって、王さんは中国料理を
作った。
こんなに努力していてまだできない。
彼は事実をしっていてしらないふりをした。
こんなに一生懸命勉強していて成績があがらない。
約束をしておいて行かないのはよくない。
彼女は遊んでいて勉強ができる。
6. 状態
彼女はソファーに座って本を読んでいる。
彼は腕組みをして何か考えていた。
私はご飯を食べないで、学校へ行った。
心配しないで待っていてください。
けいこさんは窓のそばに立って外を見ている。
手をたたいてかれらの結婚を祝福した。
急いで、横断歩道を渡ってください。
# 「がんばって勉強する」「注意して書く」などのように
「4 手段」とも判断できるようなものもあります。
# この用法は「ながら」とまったく同じとは限りません。
前の文は行為がどのような状況で行われるかを表します。
これに対して「ながら」は同時に二つの行為が行われている時に
使います。
- 歩きながら新しい仕事の話をした。(○)
- ==>歩いて新しい仕事の話をした。(×)
- テレビを見ながらご飯を食べる。(○)
- テレビを見てご飯をたべる。(×)
- (<・・これはテレビを見た後でご飯を食べるという
意味(2の用法)で、状態ではありません。)
# 「6 状態」の否定形は「〜ないで」の形になります。
これに対して、「3 理由」の否定形は基本的には「〜なくて」
という形になるので注意しましょう。(日常会話では理由の
用法で「わからないで困った。」と使う人もいます。)
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